炊飯器の内釜をのぞいたら、底のコーティングが白っぽく剥がれていた。そのまま炊いたご飯を食べて大丈夫なのか、気になりますよね。答えを先に書くと、体への害はないとメーカーが案内しています。ただ、剥がれた内釜はご飯がこびりつきやすくなるので、状態に合わせて交換を考えるのがおすすめです。剥がれの程度ごとの対応と、保証で内釜を交換できるかの確かめ方を紹介します。
炊飯器の内釜のコーティングが剥がれても体に害はない
内釜のフッ素コーティングが剥がれても、衛生上や体への害はないと炊飯器メーカー各社が案内しています。剥がれたフッ素樹脂は体に吸収されず、そのまま外に出るとされています。
日立の公式サポートでも、部分的に剥がれた内がまについて「焦げつきやすくなるが、性能や衛生上の支障はない」と説明されています。ご飯に小さなかけらが混ざっていたと慌てなくても大丈夫です。
困るのは「ご飯がこびりつくこと」
体への害はなくても、使い勝手は落ちます。剥がれた部分にご飯がくっつき、しゃもじでよそうときに残りやすくなります。
こびりついたご飯を落とそうとして強くこすると、周りのコーティングまで傷みます。そうすると剥がれがさらに広がります。剥がれに気づいたら、洗い方を見直すのと同時に、内釜を替えるかどうかを考え始めるのがおすすめです。
内釜のコーティング剥がれは見た目で3段階に分ける
内釜のコーティングは、色むら、一部の剥がれ、広い剥がれの3段階で見ると、次にやることが決めやすくなります。まずは内釜を明るいところで見て、どれに当てはまるかを確かめてみてください。
| 内釜の状態 | ご飯への影響 | おすすめの対応 |
|---|---|---|
| 色むらや光沢のむらがある | ほぼ変わらない | そのまま使ってOK |
| 底や側面が小さく剥がれている | 剥がれた部分にこびりつく | 保証期間を確かめる |
| 広く剥がれて金属の色が見える | 焦げつきが毎回出る | 内釜の交換を考える |
色むらは、しゃもじやスポンジでこすったあとに光り方が変わって見えるものです。日立の公式サポートでも、色むらや光沢のむらは使っていると出るもので、性能に問題はないとされています。
小さな剥がれでも、毎回同じ場所にご飯が残るなら、使っていてストレスになります。まずは保証で交換できるかを確かめるところから始めましょう。
炊飯器の内釜は保証期間内なら無料で交換できることがある
内釜のコーティングには、本体とは別に長めの保証が付いている炊飯器があります。本体の保証はほとんどが1年ですが、内釜のフッ素加工だけは数年の保証を付けているメーカーがあります。
たとえば日立の炊飯器は、型式の最後のアルファベットで内がまの保証期間が分かれています。
| 型式の最後の文字 | 内がま内面フッ素被膜の保証 |
|---|---|
| M | お買い上げ日から6年間 |
| K | お買い上げ日から5年間 |
| J | お買い上げ日から3年間 |
ほかのメーカーも、機種によって内釜の保証の長さが違います。保証書の「内釜」や「フッ素加工」の欄を見るのがいちばん早いです。保証書が見当たらないときは、本体の型番を控えてメーカーの窓口に聞いてみてください。
炊飯器の内釜の保証で交換してもらう流れ
- 本体の底や側面のシールで型番を確かめる
- 保証書で購入日と内釜の保証期間を確かめる
- 剥がれた部分をスマホで撮っておく
- メーカーの修理窓口か、買った販売店に連絡する
内釜を保証で交換しても、保証期間は交換した日から数え直しにはなりません。日立の場合、本体を買った日が基準のままです。
保証期間内でも有料になる内釜の傷
保証期間内でも、使い方が原因の傷や剥がれは有料になります。日立の公式サポートで保証の対象外とされているのは、次の使い方です。
シンクに置いたまま内釜を洗い、底の外側がこすれて丸く削れた傷も対象外です。心当たりがあっても、まずは窓口で状態を見てもらうと安心です。
保証が切れた内釜は内釜だけ買うか本体ごと買い替える
保証が切れていても、内釜は単品で買えます。本体がまだ新しいなら内釜だけ、古くなっているなら本体ごと買い替えるのがおすすめです。
内釜だけを買うときは、本体の型番に合う内釜を選ぶ必要があります。内釜にも品番があり、同じ5.5合炊きでも型番が違うと合いません。メーカーの部品販売ページや家電量販店の取り寄せで、本体の型番から探すと間違えにくいです。
本体ごと買い替えたほうがいい炊飯器
次のどれかに当てはまるなら、内釜だけ替えるより本体ごと買い替えたほうがあとで困りません。
- 内釜の部品の取り扱いが終わっている
- 内ぶたのパッキンが傷んで、蒸気が横から漏れる
- 保温したご飯がすぐに黄色くなったり、においが出たりする
- 電源が入ったり入らなかったりする
内釜の部品は、メーカーが持っている期間が決まっています。期間は取扱説明書に書かれているので、内釜を取り寄せる前に一度見ておくと安心です。
炊飯器の内釜のコーティングを長持ちさせる洗い方
内釜のコーティングを長持ちさせるには、やわらかいスポンジと台所用中性洗剤で洗い、内釜の中に硬いものを入れないことです。剥がれのきっかけは、小さな傷やへこみです。毎日の扱いを少し変えるだけで、傷はかなり減らせます。
内釜を傷めないために毎日の扱いで変えること
- 米はボウルとザルで研ぐ(内釜で研げる機種でも泡立て器やスプーンは使わない)
- ご飯をよそうときは付属のしゃもじを使い、内釜のふちをたたかない
- すしめしは飯台やボウルにご飯を移してから酢と混ぜる
- 炊き込みご飯のあとは、なるべく早く洗う
- 洗うときはスポンジのやわらかい面だけを使う
- 洗った内釜は、ふきんの上で水を切る
内釜の中で茶わんやスプーンを一緒につけ置きするのも、傷の原因になります。洗い物をまとめたいときでも、内釜には何も入れないでおくのがおすすめです。
洗いかごで水を切るときに、内釜のふちを強くぶつけて傷めることもあります。水切りは、たたんだふきんの上に伏せておくと傷が付きません。
内釜のコーティング剥がれに気づいたらやること
内釜のコーティングが剥がれていても、すぐに使うのをやめる必要はありません。体への害はないので、次のご飯もそのまま炊いて大丈夫です。
そのうえで、次の順番で確かめていくと、むだな出費をしなくて済みます。
- 剥がれが色むらなのか、本当に剥がれているのかを見る
- 保証書で内釜の保証期間を確かめる
- 保証期間内ならメーカーか販売店に交換を相談する
- 保証が切れていたら、内釜だけ買うか本体を買い替えるかを決める
- 新しい内釜は、やわらかいスポンジと中性洗剤で洗う
炊飯器の内釜は毎日使うものなので、剥がれはどうしても出てきます。慌てて本体ごと買い替える前に、まずは保証書を探すところから始めてみてください。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。





