久しぶりにエアコンをつけたら、風がぬるい。真夏や真冬にそうなると、修理を待つ間ずっと暑さや寒さをがまんすることになります。
エアコンの試運転は、そうなる前に不具合を見つけるための10分です。やる時期と、冷房と暖房それぞれのやり方を順番に紹介します。
エアコンの試運転の時期は冷房が4〜5月で暖房が10〜11月
冷房の試運転は4〜5月、暖房の試運転は10月中旬〜11月がちょうどいい時期です。
どちらも、本格的に使い始める1〜2か月前です。暑くなってから壊れていると分かっても、修理の予約がすぐには取れないんです。
パナソニックのデータでは、7月と8月にエアコンの修理を頼んだ人の約4割が、2週間以上待つことになったそうです。春と秋のうちに動くか確かめておくと、修理が必要でも混む前に頼めます。
エアコンの試運転の前にやる準備は3つ
スイッチを入れる前に、電源まわり、フィルター、室外機の3つを見ておくと、試運転で異常が出たときに原因を探しやすくなります。
電源プラグとリモコンの電池を見る
電源プラグが根元まで差し込まれているか確かめます。プラグやコンセントにホコリがたまっていたら、ブレーカーを切ってから乾いた布でふき取りましょう。
湿ったホコリは電気を通して、トラッキング火災の原因になることがあります。リモコンの液晶が薄いときは、電池を新しいものに替えておきます。
エアコンのフィルターのホコリを取る
フィルターが詰まっていると、風が弱くなったり、においが出たりします。掃除機でホコリを吸い取り、汚れがひどければ水洗いします。
水洗いしたフィルターは、完全に乾かしてから戻してください。濡れたまま戻すと、カビやにおいの原因になります。
室外機のまわりの物をどける
室外機の前後に植木鉢や段ボールがあると、空気がうまく出入りできずに効きが悪くなります。室外機カバーを付けている場合は外しておきましょう。
ドレンホースの先が折れていないか、泥やゴミで詰まっていないかもここで見ておきます。
冷房の試運転のやり方は最低温度で10分
冷房の試運転は、運転モードを冷房にして、設定できるいちばん低い温度で10分以上動かします。最低温度は機種によって違いますが、だいたい16〜18℃です。
ステップ1 冷房を最低温度にして運転する
- 窓とドアを閉める
- リモコンで運転モードを冷房にする
- 設定温度をいちばん低くする
- 風量を強にする
最低温度にするのは、室温がすぐに設定温度に届くと、エアコンが冷房を弱めたり止めたりするからです。止まってしまうと、不具合があっても気づけません。
ステップ2 10分たったら冷たい風とランプを見る
吹き出し口に手を当てて、冷たい風が出ているか確かめます。本体のランプが点滅していないかも見てください。
ここまでで問題がなければ、基本の動きはOKです。
ステップ3 30分まで延ばして水漏れを見る
時間がとれるなら、そのまま30分ほど運転を続けます。冷房で出た水が室外のドレンホースから流れてくるのは、運転して30分くらいたってからだからです。
室内機から水がポタポタ落ちてこないか、ホースの先から水が出ているかを確かめます。念のため、室内機の下には物を置かないようにしておきましょう。
暖房の試運転のやり方は最高温度で10分
10月に入ったら、次は暖房の試運転です。暖房は運転モードを暖房にして、設定温度をいちばん高くし、10分ほど動かします。
シャープの案内では、設定温度を32℃にして約10分の暖房運転をするよう書かれています。ダイキンも、暖房の最高温度で10分ほど運転する方法を案内しています。
温風が出るまで1〜5分待つ
暖房は、スイッチを入れてすぐには温かい風が出ません。シャープの案内では、温風を出す準備のために約1〜5分かかるとされています。
外が寒い日は、もう少し時間がかかることもあります。すぐに風が出なくても、慌てて止めないでください。
暖房で見るのは温風とにおいと室外機
温かい風がしっかり出ているか、焦げたようなにおいがしないかを確かめます。暖房が効きにくいときは、室外機の吸い込み口や吹き出し口がふさがれていないか見てみましょう。
エアコンの試運転でここが変ならすぐ止める
試運転で見るのは、風、音、におい、水、ランプの5つです。焦げくさいにおいと、異常を知らせるランプの点滅は、すぐに運転を止めるサインです。
| 見るところ | 大丈夫な状態 | おかしい状態 |
|---|---|---|
| 風 | 冷房ははっきり冷たく暖房ははっきり温かい | いつまでもぬるい 風が途中で止まる |
| 音 | 小さな運転音だけ | ガラガラ キーキーという音が続く |
| におい | においがすぐ消える | カビくさい 焦げくさいにおいが続く |
| 水 | 室内機から水が落ちない | 室内機から水がポタポタ落ちる |
| ランプ | ふだんと同じ点き方 | 点滅する エラー番号が出る |
カビくさいにおいは、フィルターやエアコン内部の汚れが原因のことが多いです。フィルターを掃除しても消えないときは、エアコンクリーニングを考えてもいいころです。
風が出ない、すぐ止まるといったときは、一度電源プラグを抜いて差し直すと直ることがあります。それでも直らなければ、点検を頼みましょう。
試運転で不具合が出たら業者に伝える4つのこと
修理を頼むときは、型番、症状、ランプの点き方、使い始めた時期の4つをメモしておくと、話が早く進みます。
- 型番と製造番号(室内機の横や前面パネルの内側のシールに書いてあります)
- 症状(風がぬるい、水が落ちる、音がするなど)
- ランプの点滅の回数やリモコンに出たエラー番号
- エアコンを買った時期や取り付けた時期
ランプの点滅は、スマホで動画を撮っておくと回数を数え直せます。相談先はメーカーの修理窓口か、エアコンを買ったお店が早いです。
エアコンの試運転でやりがちな3つのまちがい
ダイキンの調査では、試運転をしたことがある人のうち、最低温度で10分以上の運転までしていた人は14.8%でした。試運転をしたつもりでも、設定がちがうと不具合に気づけません。よくあるのは次の3つです。
自動運転のまま試運転してしまう
自動運転や節電モードだと、エアコンが自分で出力を下げることがあります。試運転のときは冷房か暖房に決めて、タイマーやおやすみ機能も切っておきましょう。
いつもの27℃くらいで試運転してしまう
夏と同じ温度で動かすと、春の涼しい部屋ではすぐに設定温度に届いて、冷房が弱まってしまいます。冷房は最低温度、暖房は最高温度にするのがおすすめです。
5分ほどで止めてしまう
冷たい風が出たのを見て、すぐに止める人も多いです。最低でも10分、水漏れまで見るなら30分は動かしてください。
エアコンの試運転の日は今カレンダーに入れておく
エアコンの試運転は、やろうと思っても忘れやすい作業です。冷房は4月の終わり、暖房は10月の終わりの週末に、スマホのカレンダーへ予定を入れておくのがおすすめです。
やることは、準備に10分、運転に10〜30分だけ。今の時期なら、まず暖房を最高温度にして10分動かしてみてください。温かい風が出れば、この冬のエアコンの準備はひとまず完了です。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。





